


古市憲寿(2022)『10分で名著』講談社


名著との付き合い方は……
名著は読み時に、前提知識と目的を持って読む。
なぜ?
・名著には人による「読み時」があるから。
・名著を難解に感じるのは前提知識の問題だから。
・速読のコツは目的を持って読むことだから。
どうやって?
・名著をピックアップしておく。
・目的を持って名著を読んでみる。
・挫折しても「タイミングの問題」と割り切る。
+α
筆者は「名著=世界のあり方を変えた作品。技術の乏しい時代に生き残った作品」と定義しています。考えてみると大学時代に課題図書として分厚い古典的名著を与えていただいた(与えられた?)ものの、当時は読み切ることさえできず、卒業後は所在不明になった本が何冊もあります。少し読書経験を積んできた今なら、「読み時」にあたる本になっているかもしれません。本書で紹介されている作品の中で、今興味を持っているのは『資本論』と『源氏物語』です。
『資本論』より
「学問をするのに簡単な道などない。だから学問の厳しい山を登るのをいとわないものだけが、輝かしい絶頂を極める希望を持つのだ。」
『源氏物語』はハッピーエンドではないことがリアル。「あなたの代わりは必ずいるから気負わなくていい」というメッセージが読み取れる。



